No.278 特集:法情報と図書館(詳細)

特集「法情報と図書館」にあたり【p1】
法情報と図書館:法律関連情報の世界と図書館の使命【p2-8】
指宿 信(成城大学法学部)
法情報の概念と例について具体的に解説とすると共に、そうした法情報を提供するサービス主体としての図書館の役割を説く。法情報の公共性からその提供サービスに図書館が担う役割の大きさと、法情報への市民のアクセス権を保障することの重要性を訴える。また、法情報サービスをめぐって今日の図書館が抱える課題を提示し、その原因を探る。
ロー・ライブラリアン研究会の活動について
~法情報を市民に身近なものへ~【p9-15】
田村 英彰 金澤 敬子(国立国会図書館 成城大学法学資料室)
ロー・ライブラリアン研究会は、法情報のあり方やその提供方法に関心を持つ、大学教員や図書館員、企業関係者の団体である。司法制度改革を契機として2004年に発足し、法情報とその利用者をつなぐ人―法情報サービスの担い手が必要とされていると考え、その人材の養成や社会的地位の確立に関する調査研究を積み重ねてきた。会員は約40名で、月1 回の月例会を土台とし、主な活動として、(1)講演活動(図書館総合展フォーラム開催など)、(2)執筆活動(『法情報サービスと図書館の役割』、『法情報の調べ方入門』など)、(3)研修活動(「法情報コンシェルジュ」養成講座、研修交流会など)がある。この十数年で法情報を取り巻く環境は飛躍的に進展していると言えるが、依然として法情報にアクセスすることは容易とは言えない。市民にとって法情報が身近な存在になることを目指して、今後も積極的に活動を行っていきたい。
東京弁護士会・第二東京弁護士会合同図書館について
-弁護士業務サポートのための蔵書データ構築【p16-21】
植松 仁美(東京弁護士会・第二東京弁護士会合同図書館)
東京弁護士会・第二東京弁護士会合同図書館は、「弁護士のための」図書館です。弁護士による図書館利用は、弁護業務のための文献、判例および資料等の調査を目的としています。本稿では、まず合同図書館の背景(弁護士会、設立経緯等)および特色(組織運営、蔵書、利用者・利用状況等)についてご紹介したうえで、利用者である弁護士が求める蔵書へ的確にアクセスできるよう、蔵書検索システム(OPAC)に独自の情報を付加している点についてご説明します。
知的財産研究所図書館
~知的財産法研究の拠点として~【p22-25】
石本 愛美(一般財団法人 知的財産研究教育財団 知的財産研究所)
知的財産研究所図書館は、知的財産法分野の資料を収集し、一般に公開している私立の専門図書館です。本稿では、所蔵資料の収集範囲と選書方法、特徴的な資料、利用者、レファレンス事例を紹介します。
大学図書館と法情報
-中央大学図書館ローライブラリーの法情報サービス-【p26-32】
鈴木 敦(中央大学図書館)
大学図書館が法情報を提供する際は、学術機関として、学修・教育・研究を行う利用者に必要な資料やデータベースなどを相応に収集したうえで、様々な法情報サービスへと繋げ、展開していくことが肝要といえる。その際には、総体としての利用者ニーズや必要性に加え、利用者属性の違いもしっかり把握し、できるだけ、それらを考慮したサービスへと伸長させることが、資料収集に始まり、利用者サービスに至るまで肝心といえる。その中で、図書館員は、選書や蔵書構築、情報リテラシーなどの業務を担う際に、(図書を主体にしながら)リーガルなスキルやセンスをもってサービスの有効性を高めながら、遂行していきたい。以上をふまえ、本稿は、伝統的に法律と縁が深い中央大学の図書館、なかでも法情報を専門にサービスを展開するローライブラリーの事例を中心に述べていく。特に、「選書」「蔵書構築」「閲覧・配架」「情報リテラシー」について項目を設け、詳しく記す。これにより、大学図書館と法情報の中核となるポイントを示すことがねらいである。
国連資料の新時代
~寄託図書館のサービスはどのように変わるか~【p33-39】
本波 佳由(日本国際連合協会京都本部)
1946年に発足した国連寄託図書館制度に基づく国連寄託図書館のサービスは、国連から送付された寄託資料提供を行ってきた従来のサービスから、時代の流れとともに大きな変貌を遂げた。国連本部図書館における寄託図書館の位置づけの変化、全世界規模の情報環境の変化に伴って、国連資料はインターネットを利用すれば、多方向からアクセスが可能となり、世界中の誰もが自宅にいながらアクセスできるものとなった。しかし、資料を効率よく検索し、提供するにはウェブ上に公開されている国連によるデータベースを有効に駆使する必要がある。寄託図書館員は国連本部図書館に代わり、資料へのアクセス、検索、提供を効果的に行うとともに、国連のパートナーとしての情報提供のあり方を追求しなければならない時代となった。本稿では、ウェブ上で利用可能な国連提供データベースの基本を紹介するとともに、今後寄託図書館が進む方向性について考える。
福島原子力事故関連情報アーカイブ【p40-43】
熊﨑 由衣(国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 研究連携成果展開部 科学技術情報課)
最高裁判所図書館【p44-49】
最高裁判所図書館(最高裁判所図書館)
公益財団法人 大宅壮一文庫【p50-54】
岡野 久美子(新聞通信調査会 通信社ライブラリー)
図書館についての私的業務雑感【p55-56】
井上 学((公財)後藤・安田記念東京都市研究所 市政専門図書館)
図書館の倫理的価値
「知る自由」の歴史的展開【p57】
中村 克明(関東学院大学社会学部)
図書館を変える!
ウェブスケールディスカバリー入門【p58-59】
湯浅 俊彦(立命館大学文学部)
平成27年度 専図協イブニングセミナー(関東地区)報告
レイアウトから見た図書館づくり
~活用される図書館になるために~【p60-62】
星野 咲希(国立女性教育会館)
研修会(九州地区)
「マーケット調査の“流儀”」実施報告【p63-65】
栗山 恵(公益財団法人九州経済調査協会・BIZCOLI 事業開発部)
平成28年ウィンター講演会(関西地区)
“もっと「つながる図書館」へ!~学んで活かそう、専門図書館の魅力発信” に参加して【p66-68】
石道 尚子
平成28年度 専図協イブニングセミナー(関東地区)報告
『気付きを上げる実践型接遇研修
  ~図書館職員のマナー・コミュニケーション講座3 ~』【p69-71】
関本 香(株式会社 日本デザインセンター)
事務局だより【p72-73 】
事務局
各種セミナー報告【p74-75 】
事務局